サンショウクイ (1)

 

 Ashy Minivet (意訳:灰色のサンショウクイ)

   全長20cm翼開長28cm(サンショウクイ科)

図鑑より抜粋本州以南に広く飛来する夏鳥だが、個体数はあまり多くない。
南西諸島では留鳥で、丘陵や低山の高い木のある広葉樹林を好み
枝先に止まって昆虫やクモなどを捕食するが、空中に飛翔しながら捕食することもある。


和名のサンショウクイは鳴き声が「ヒリリ ヒリリ」と聞こえ
「辛い山椒の実を食べたからだろう」と連想されたからとの事

遠めに見るとハクセキレイに似ていたのですが、飛び方が違い
鳴き声も違うのでジッとして様子を伺うとサンショウクイ!

銀山平では私自身は確認していませんでしたが、お客様からの
目視報告は確認していました。

2020年の5月10日に参加した魚沼のバードウォッチングで初対面



シルエット感覚で見ていましたが、今回は近隣策で新たなコースとして
川沿いの旧道がある事を知り、杉林の中で出会った
野鳥の小さな群れがサンショウクイでした。

最初は白っぽい姿からハクセキレイに似ていると思いましたが
聞きなれない鳴き声と、飛び方の特徴が明らかにセキレイではなく
見た目が似ているサンショウクイと気づけました。


8月14日撮影(画像クリックで拡大します)










クマタカ 2020

 Mountain Hawk Eagle(意訳:山岳のタカワシ)

 全長♂72㎝♀80㎝ 翼開長140~165㎝ タカ科

図鑑より抜粋北海道~九州の山地で繁殖する留鳥だが個体数が少ない。
山地帯~亜高山帯の落葉広葉樹林や針葉樹林に住み、高木の多い原生林を好む。
食物連鎖の最上位として、野ウサギなどの哺乳類、キジやカケス等の鳥類、ヘビなどを食べる。


1年中生息する留鳥で大型のタカですが、魚沼の里にも生息しています。

全体が褐色で翼の幅が広く、下面は白地に灰褐色の斑模様があり
飛翔時には広い翼の下面に横班があるのが特徴。

ゆっくり旋回している姿を見たり、サシバと共にいたりすると
尾羽の横縞からサシバの親子かと勘違いしていましたが、よくみると
翼の幅が広いという事がよくわかるようになりました。

今回はサシバの繁殖エリアに来て木に止まったため、サシバが大騒ぎ
大きな体のクマタカですが、襲うというよりは上手に追われて
飛び去っていったのが不思議です。


3月30日撮影(画像クリックで拡大します)





5月13日撮影

この時は二羽のサシバが大きなクマタカに威嚇し続け、ついに追い払いました。









5月18日撮影






7月3日撮影





里山でのサシバ観察は初めてでしたか、サシバの鳴き声が騒々しくなり
窓から見上げると、なんどか見かけたクマタカの姿

サシバと比べるとはるかに大きさも違い、翼の幅が広い!
小さなサシバの攻撃に、戦うまでもなく引き上げていったのはなぜ?


サシバ( 4 ) 2020


Gray-faced Buzzard-Eagle(訳:灰色顔のノスリ・ワシ
  全長♂47cm♀51㎝ 翼開長103~115cm タカ科

図鑑より抜粋本州~九州の山林で繁殖する夏鳥。 丘や山麓の森林に住み、水田等の開けた所でヘビ、カエル、 トカゲ、ネズミ等を捕食する。 9月末~10月はじめに、太平洋沿岸の各地で大群になり 南の国を目指して移動するサシバが見られる

里山の自宅暮らしで、思いがけずに裏山で子育て中のサシバと遭遇

近隣散策でも幾組みものペアらしきサシバと出会い
その数の多さにビックリしましたが、よく考えれば
田植えの季節から始まるサシバの渡り、餌となる蛙の産卵と
丁度重なり、田んぼが絶好の餌場であることに気づきました。

猛禽としては小ぶりですが、裏山の留守番と思われるメスは
木立の上から縄張り侵入者を、高らかな呼び声で連れ合いを
呼び戻し、見事に2羽で撃退していました。

この期間の見守りで気づいたのが、近くで子育てをするカラス
最初はサシバと追いかけ合う姿を見たのですが、そのうち
クマタカが来た時には一緒に仲間となって、大きなクマタカを
追い払っていることに気づき、その後は他のサシバが来て
メスが騒いでいる時もオスが帰ってきて追い払い始めると
一緒になってカラスも騒いで追い払いに協力している様子・・

もちろん私の妄想ですが、お互い協力して縄張りをキープする
平和協定が結ばれたのではと思うのですが・・・

7月後半に入ると大騒ぎの回数も減り、杉林の中から
鳴き声はするものの、見張りの姿を見かけなくなり
一緒にいたカラスも巣立ったのか、姿を見かけなくなりました。

7月3日撮影  縄張り侵入鳥を二羽で撃退
  (画像クリックで拡大します)











7月9日撮影 夕暮れのサシバ 18:34




7月17日撮影 朝のサシバ 6:30~

フィールドスコープにて






飛翔姿は一デジカメの300㎜ズームで





7月18日撮影  
この日もクマタカが侵入し、オスを呼び戻し協力して追い払います








巣立ちを終える頃には田の稲穂も成長し、蛙の捕獲も難しい?
今度は森林内が住処なのか、すっかり声を聞く事も見る事も
少なくなり、いつの間にか裏山からの気配が消えました・・・

ちょうど梅雨明け直前の本格的な雨が続いたこともあり
私自身の散策も減少したこともあり、幼鳥の飛翔姿は確認せず

もしかしたら撮っていても気づけなかった可能性も在りますが
秋の渡りの季節に、もう1度確認できるとうれしいのですが・・